消泡剤とその使用目的とは

消泡剤は、液体に泡ができるのを防ぐために用いられる添加物のことです。また、未然に泡を防ぐだけではなく、すでにできてしまった泡を消すのにも有効で、消泡剤には目的に応じて、多くの種類があります。様々な製品の製造過程で、泡の発生が不都合である場合、消泡剤が使われます。また、製造過程だけではなく、できあがった製品そのものにも泡が発生することが好ましくない場合には、消泡剤が添加されるのです。

泡は、表面張力が高い性質を持つ液体でできやすいという特徴があります。そのため、液体の表面張力を低くすることができれば泡を発生させずに済むということになるのです。また、液体全体の表面張力を低くしなくても、一部分だけを低くするだけでも、泡の発生を抑制するのに効果的な場合もあります。つまり、液体の表面張力を低くする作用がある物質が、消泡剤として用いられるのです。

消泡剤が使用されている身近なもの

消泡剤は様々な食品や、化粧品など、身近な製品に多く使用されています。例えば、豆腐を作る際、豆乳の泡が残ると製造に不都合が生じるため、植物油を添加して泡を消すことが多くあります。この場合、植物油が消泡剤となるのです。また、消泡効果が高く、人体に害のないシリコーンオイルが、消泡剤として幅広く使用されています。シリコーンオイルは、食品や化粧水だけではなく、医薬品にも使用されるため、その安全性の高さがわかります。さらに、食品に添加される消泡剤では、シリコーンオイルのほか、脂肪酸エステルという物質が使用されることも多いです。

消泡剤とは、様々な製品を製造する過程で発生する気泡について、その気泡が入ることで強度不足などの不具合が発生しないためにその気泡を除去するために使用される薬剤のことを言います。